JRの改札を出るといつも思うことがある。

 

私はいつも、人混みにいることを好む。

 

他人ばかりのここに居場所を感じるのはきっと、私が生まれた頃からすでにこの世はこんな感じだったから。

 

他人とは、すれ違う一瞬しか会わない。再びすれ違うことがあっても、きっとお互い顔も覚えていない。

 

自分の人生に関わることのない、いわばどうでもいい人達に囲まれると、自分の自由な思考の世界に惜しみなく浸ることが出来る。

 

 

 

わたしは、気を使うことに疲れてしまったんだろうか?

 

私達は人混みを無意識に上手に避けながら歩けるようになった。

 

意識的に人に気を使うことはほとんどなくなってしまった。

 

無になれる場所、後先考えずに居られる、一番自分を甘えさせられる場所。そこはどこよりも守られている。

 

誰も私に親切もしなければ、危害も加えようとしないのだ。私はいつも放っておいてもらいたいんだ。

 

 

 

時々雑音の中から言葉が鮮明に聞こえてくることがある。それは会話の断片。その言葉にハッとさせられることもある。私のその時の心情に合わせて、その言葉は如何様にも変化する。

 

私はそれをおもちゃにして、音楽にして、いつまでもここに居続ける。それは子宮の中にいる赤ん坊のように。